コーワ デジスコ ワールド -KOWA DIGISCO WORLD-
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あの気になるデジタルカメラはデジスコで使えるのか?ケラレ、画質、使い勝手など評価します。
第11回 Nikon1 J1/V1 1NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6
作例は下記機材で撮影しています。
作例撮影機材 @スポッティング
スコープ
KOWA TSN-884 PROMINAR
TSN-774 PROMINAR
Aアイピース KOWA TE-17W
Bアダプター デジスコ
ドットコム
TurboAdapterP2
TurboAdapterTA4
TurboAdapterBR-N1
1030
Cカメラ Nikon Nikon1 J1
D交換レンズ Nikon 1NIKKOR VR 10-30mm
f/3.5-5.6
Eレリーズ デジスコ
ドットコム
デジスコケーブル455US
F照準器 デジスコ
ドットコム
究具02マルチドット照準器
システム
G液晶フード デジスコ
ドットコム
ルーペ付3インチ
液晶モニターフード
HD-30WMC
H雲台 デジスコ
ドットコム
究具01 ジンバル雲台
I三脚 GITZO 2型カーボン三脚
G1228

Nikon1の製品情報はこちら(メーカーHP)

http://www.nikon-image.com/products/camera/acil/
Nikon1 J1/V1

Nikon1 J1/V1
取材協力:(株)デジスコドットコム
レンズ交換式アドバンストカメラ Nikon1で簡単デジスコ!
デジスコシステム図
Nikon 1デジスコシステム図
Nikon1 J1/V1の概要(デジスコ適性)

位相差AF・超高速連写・無振動電子シャッター・スーパーハイスピードAF CMOSセンサー採用など、デジスコにとっては夢のような機能を備えた最新のレンズ交換式ミラーレスカメラの登場です。デジスコ撮影においてどの程度の力量を発揮してくれるのでしょうか。

新型10.1メガピクセルCMOSセンサー
新開発の13.2×8.8mmサイズCMOSセンサーは焦点距離が35mmフィルム換算で2.7倍の値を示し、KOWA TSN-884 PROMINAR/KOWA TE-17Wと1NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6の組み合わせで810mm〜2430mmの総合焦点距離となります。
コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)に比べて約4倍の面積を持つセンサーはダイナミックレンジが広く、階調が豊かなだけではなく、高ISO感度撮影でも低ノイズな撮影が可能です。
アドバンストハイブリッドAFシステム
合焦時間が短く、動体への追従性に優れている位相差AFと低輝度に強いコントラストAFの2つを備えた「アドバンストハイブリッドAFシステム」を採用しています。明るい環境の時は位相差AFになるので驚くべき速さで合焦します。AFポイントも極めて狭い範囲に設定できるので狙い通りのピント合わせができます。
新画像処理エンジン「EXPEED 3」
連写は自由度の高い設定ができ秒間約5コマ、またシャッター速度やISO感度などの制約は受けますが、エレクトロニクス(Hi)連写なら最高秒間 約60コマも可能です。
連写が速いだけではなくメモリへの書き込み処理も素早く、JPEG撮影ならほとんど無限連写、コンデジでは考えられないJPEG+RAW撮影も充分楽しめます。
電子シャッターによる無振動撮影
V1にはフォーカルプレーンシャッター(機械式)が装備されていますが、J1/V1とも電子シャッターでの撮影ができます。電子シャッターでは撮影時にカメラが振動しないので1/100秒以下の低速シャッターによる撮影に有効です。低ISO感度設定での高画質撮影、薄暗い環境での超低速シャッター撮影などノイズの少ない高画質撮影が可能で、野鳥の出現率の高い朝夕のゴールデンタイム撮影に有利です。
低ノイズ高ISO感度撮影
速いシャッター速度が必要な場合、ISO400までであればノイズを気にせず撮影ができます。写真の使用用途がWEB利用であればISO1600程度までは楽しめると思います。従来のコンデジでのデジスコがISO100程度ですから、飛翔写真を含めた動きのある撮影も可能でしょう。
液晶モニター
J1/V1とも3型TFT液晶が装備されています。J1は46万ドット、V1は92万ドットです。表示速度は両者とも速く、画面でのピント合わせには充分な性能であると言えます。V1の高精細さと比べるとJ1は少々劣りますが撮影上は問題ありません。
V1には0.47型144万ドットの電子ビューファインダーも装備されています。速度、表現とも上質なインターフェースと言えます。
小型、軽量
デジスコ撮影において、機材の大きさや重さは撮影結果に大きく影響します。例えば、スコープのフォーカスノブからカメラまでが長く重くなれば、小柄な方や女性には操作が難しくなります。また、アイピース以後の機材が重ければ補強のための補助パーツが必要になり大掛かりになってしまいます。しかし今回のシステムでは、従来のコンデジを使ったデジスコよりも多少は大きくなりますが、特別な補助パーツは不要なので小型、軽量に収まります。V1よりもJ1のほうが100g以上軽いので軽さで選ぶならJ1がお勧めです。
電池
電池容量も大きく、カメラの消費電力も少なくなっています。J1の場合は予備電池は2〜3個、V1の場合は予備電池1個で一日楽しめるでしょう。
操作性
撮影モードや絞り、シャッター速度などを自在に設定できるので上級者にも楽しめるカメラと言えます。もちろん、初心者にとっても必要最低限の操作だけで簡単に撮影できるので喜ばれるでしょう。但し、従来のカメラに慣れたユーザーにとっては露出操作などにおいてOKボタンを押さないと操作が反映されないことに慣れるまでは戸惑うことがあるかも知れません。
カメラ各部の名称とカメラ設定(推奨)
撮影モードダイヤル
カメラマークの項目(静止画)にセット
MENUボタンを押した後順番に設定する項目。
●カメラマークの項目
露出モード A Custom Picture Control ご自由に設定下さい
画質モード FINE 色空間 sRGB
画像サイズ L アクティブD-ライティング する
連写の設定 連写 長秒時ノイズ低減 OFF
シャッター E エレクトロニック 高感度ノイズ低減 ON
測光モード 中央部重点測光 手ブレ補正 OFF
ホワイトバランス AUTO AFエリアモード オートエリア
ISO感度設定 A800オート
(状況に応じて決めてください)
顔認識AF OFF
Picture Control スタンダード 内蔵AF補助光の照射 OFF
●工具マークの項目
オートパワーオフ 5M 半押しAEロック ON
 
デジスコシステムの組立て
1) ATE-17WへBP2の取り付け 2) DVR 10-30mmへのBBR-N1 1030の取り付け
3) BTA4の取り付け、CJ1の取り付け 4) Eケーブルレリーズの取り付け 5) F照準器の取り付け
6) G液晶フードの取り付け    
※デジスコシステム図も参照してください。
システム完成像  
 
ケラレの状況
ワイド側 10mm〜15mm(810mm〜約1300mm)はこのようなケラレが発生します。この状態で撮影しトリミングして使うことも可能です。 中間域 16mm(約1300mm)ぐらいからケラレ・周辺減光がなくなります。 テレ側 30mm(2430mm)
TE-17W(30×W)の場合、ワイド側(810mm〜約1300mm)ではケラレが発生しますが、中間域(約1300mm)からテレ側(2430mm)までケラレなしで使えます。
Nikon1デジスコでの撮影のコツ

1. 素早いAFを生かした撮影

Nikon1は明るい環境であればデジタル一眼レフと同じ位相差AFでピント合わせをします。従来のデジスコはレリーズ半押しをしてコントラストAFが「ジー、ジー」とピントを合わせるのを待って合焦マークが出たら全押しして撮影というプロセスでしたが、明るければ被写体を導入したら一気に全押しをして瞬間AF&シャッターという荒技が使えます。但し、手前にピントが合う傾向があるので必要に応じて半押しAFロックしたままスコープのフォーカスノブで追い込む必要があります。

2. 高速連写とISO感度

最大で秒間約60コマまでフル画素で写せます。しかし、使えるISO感度などに制約があり、好みの撮影設定ができるとは限りません。高ISO感度による画質の荒れを気にしないのであればエレクトロニック(Hi)連写から10コマ、30コマ、60コマ/秒の好みの速度を選んでください。初心者の方を含め一般的には10コマ/秒が使いやすいでしょう。この場合、ISO感度は勝手に操作されてしまうため、シャッター速度や絞り、ISO感度などを好みに設定することができません。飛翔写真など画質はザラザラを覚悟してでもシャッター速度を速めて瞬間系の絵を狙いたい時に、カメラが勝手にISOを下げてシャッター速度も遅くしてしまうなどと言うこともあり思い通りに使えない歯がゆさがあります。
通常の連写モードであれば最大約5コマ/秒で撮影できます。この場合は絞り、シャッター速度、ISO感度とも自在に設定できるので思い通りの撮影が快適にできます。

3. 素早い野鳥に挑戦

従来のコンデジでの撮影はノイズが増えるためにISO感度を上げることができず素早い動きをする野鳥の撮影が難しく苦労しました。Nikon1はISO400程度までなら常用できますし、場合によってはISO800でも写せます。被写体を照準器で追いかけ、素早いAFで半押しをスルーしてパーン棒を持ちながら写すという荒技で素早い野鳥を狙ってみてください。もちろん、カメラAF範囲にピントノブで追い込む必要はあるので決して易しい撮影ではありませんが、従来に比べれば格段に写しやすくなっています。

4. 泳いでいる鴨を写そう

Nikon1 の特長である素早い位相差AFを生かす方法の一つに泳いでいる鴨をコンティニアンスAF(AF-C)で写すことがあります。AF-Cは被写体の距離変化に追従して随時AFを作動させるAFモードです。実際に手前に泳いでくる鴨を連写してみると、AF速度よりも動きが遅ければかなりの確度でピントが合うようです。(晴天など明るい環境で試してください)

5. 薄暗い時は無振動撮影

ケーブルレリーズを使えば電子シャッターとの組み合わせで無振動撮影ができます。例えば薄暗い木陰に隠れてジッとしている野鳥を狙ってみましょう。この場合、思い切ってISO感度も100か200にセットして画質ノイズを減らし、1/10秒以下のシャッター速度も覚悟して写しましょう。野鳥が動かなければノイズの少ない鮮明な写真を写すことができます。

6. 手抜き撮影のススメ

コンデジに比べ測光範囲がキッチリしていて、しかも演算も実践に近い値を示すので、中央重点測光にして、最初に被写体の写したい部位(例えば目)に合わせて露出補正を決めておけばほとんどの場合そのカットでは露出の再設定も必要ありません。また、AFも同様な傾向でワイド側からテレ側までほとんどスコープでのピント操作が必要ありません。
時折、どうしてもAFの合焦インジケータが緑にならない場合もありますがその場合は根気良くレリーズを押してみてください。
AEとAFの操作を一度合わせるとほとんど修正しなくて良いので気がつけば手抜き撮影をしていたりします。もちろん、背景や距離が大きく変化した場合はこまめに操作が必要ですが、従来のコンデジより間違いなく手抜き撮影ができるのもメリットでしょう。
まとめ
 デジスコの基本はコンパクトデジタルカメラとスポッティングスコープの相性の良さを追求した超々望遠撮影でした。今回のシステムでは、撮像素子の面積が約4倍になり、総合焦点距離は目減りしてしまいましたが、撮像素子の拡張によりダイナミックレンジや画像処理、連写性能などの向上し1ランク上の撮像結果を提供してくれるようになりました。
新開発の画像処理エンジンは撮影に関わる快適性もデジイチに近づけてくれることでデジスコの「速度」を格段に向上させてくれています。まさに、新しい新生デジスコ時代のスタートを感じさせてくれます。
 ついつい高ISO感度、高速シャッターでの撮影をしがちですが、従来のデジスコ同様に低ISO感度・低シャッター速度での無振動撮影ができます。初心に戻って高画質低ノイズ撮影に注力することも肝要と思います。
 本格デジイチなみのマニュアル設定操作やRAW撮影もできるので上級者の新たなチャレンジ心も満足させてくれるシステムと思います。初心者の方にも豊富なオート機能を生かした「成功率」重視の撮影に貢献できるシステムであると思います。
微妙な色合いも見事に表現されプロミナーのクリア感を生かした撮影ができます ピクセル等倍写真ではTSN-884 の高解像度とNikon1のダイナミックレンジの広さがわかります RAW撮影でコンパクトデジタルカメラの1ランク上の画質も狙えます

  ※記載されている会社名、商品名は各社の商標または登録商標です。

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